結論4:6メソッドは、使うお湯を前半 40% と後半 60% に分けて、前半で味、後半で濃さを決める淹れ方です。粉 20 g ならお湯 300 g を 60 g ずつ 5 回。注ぐ技術ではなく、お湯の量と回数で調整します。書き手も家でこの形で淹れ、お湯が落ちきるまで約 3 分でした(2026-11-03)。
4:6メソッドとは
バリスタの粕谷哲さんが考案したハンドドリップの淹れ方です。World Brewers Cup 2016 で披露され、粕谷さんはアジア人初の世界チャンピオンになりました(Philocoffea)。
考案者の店の説明では、お湯の注ぎ方のような「テクニック」ではなく、注ぐお湯の量のような「数字」で味を調整できるのが特徴です。「誰でも簡単に美味しいコーヒーを淹れられる」ことを考えて作られています。
基本の分量
| 項目 | 目安(Philocoffea) |
|---|---|
| お湯の量 | 粉の 15 倍(粉 20 g ならお湯 300 g) |
| 挽き目 | 粗挽きが基本(中粗挽き〜粗挽き) |
| 湯温 | 浅煎り 93℃ 前後/中煎り 88℃ 前後/深煎り 83℃ 前後 |
| 水 | 浄水の軟水(硬度 50 以下がおすすめ) |
| 道具 | ドリッパー・ペーパーフィルター・サーバー・スケール・ケトル(あるとよい:ミル) |
沸かしたてのお湯は熱すぎて雑味が出やすいので避けた方がよい、とも書かれています。温度計がないときの合わせ方は「コーヒーのお湯の温度」にあります。
前半の 40% で味、後半の 60% で濃さ
300 g のお湯なら、前半の 40% が 120 g、後半の 60% が 180 g です。
| 前半 40%(120 g) | 後半 60%(180 g) | |
|---|---|---|
| 決めるもの | 味わい(酸と甘さのバランス) | 濃さ |
| 注ぎ方 | 2 回に分けて注ぐ | 何回に分けるかを変える |
| 変え方 | 1 投目を 2 投目より少なくすると、より甘く。多くすると、より明るく | 1 回なら薄く、2 回なら濃く、3 回ならより濃く |
表は Philocoffea の説明をまとめたものです。中粗挽き〜粗挽きなら、後半は 3 回に分けるのがすすめられています。深煎りは濃くなりやすいので、2 回に分けて少し薄めにするのもよい、とされています。
抽出のモデル(粉 20 g・お湯 300 g)
| 時間 | すること |
|---|---|
| 0:00 | 60 g 注ぐ |
| 0:45 | 60 g 注ぐ(ここまでで 120 g) |
| 1:30 | 60 g 注ぐ |
| 2:10 | 60 g 注ぐ |
| 2:40 | 60 g 注ぐ(合計 300 g) |
| 3:30 | ドリッパーを外す |
Philocoffea の抽出モデルです。注いだお湯がほとんど落ちきってから、次を注ぎます。このタイミングでお湯が落ちていくように、粉の挽き目を調整するとよいとされています。
お湯 300 g を、60 g ずつ 5 回
粉 20 g の抽出モデル(Philocoffea)。前のお湯が落ちきってから、次を注ぐ。
家で淹れた記録(2026-11-03)
書き手が家でこの形で淹れたときの記録です。ドリッパーはカリタの陶器の 102、量は 1 g 単位のキッチンスケール、時間はキッチンタイマーで見ています。スケールはドリッパー・サーバー・粉を載せた状態で 0 g に合わせたので、表示はそのまま注いだお湯の量です。豆の量と湯温は記録していません。
| 公式のモデル | この日の記録(写真の表示) | |
|---|---|---|
| 1 投目 | 0:00 に 60 g | 61 g まで |
| 2 投目 | 0:45 に 120 g まで | 0:46〜0:55 に 120 g |
| 3 投目 | 1:30 に 180 g まで | 1:25〜1:31 に 181 g |
| 4 投目 | 2:10 に 240 g まで | 2:08〜2:10 に 240 g |
| 5 投目 | 2:40 に 300 g まで | 300 g(時間は写っていない) |
| 外す | 3:30 | 3:05 に落ちきった(301 g) |
この日は前半を 60 g・60 g、後半を 60 g × 3 回に分ける基本の形でした。タイマーは 1 投目のあとに動かし始めたので、実際の時間はこの表示より少し長いとみられます(写真の撮影時刻から)。1 投目と 2 投目の量を変える淹れ方は、まだ試していません。






家にあるキッチンスケールとタイマーでも、注いだ量と時間はこのように追えます。はかりを選ぶときに見る所は「コーヒーにはかりは要る?」にあります。
まとめ
- お湯は粉の 15 倍。前半 40% で味、後半 60% で濃さを決める
- 最初は公式の抽出モデル(60 g × 5 回、3:30 で外す)どおりに淹れる
- 落ちきってから次を注ぐ。時間がずれるときは挽き目で合わせる
次に読む
- 基本の手順から →「ハンドドリップの淹れ方」
- 注ぎ方の基本形(メーカーの違い) →「ハンドドリップのお湯の注ぎ方」
出典・確認した資料
- PHILOCOFFEA「美味しいコーヒーの淹れ方 粕谷哲の4:6メソッド」https://philocoffea.com/pages/how-to-brew (2026-11-03 確認)
