結論日本のコーヒーの表示の決まりでは、カフェインを 90 パーセント以上除去したコーヒーを「カフェインレスコーヒー」「デカフェネィテッドコーヒー」などと表示します。どちらも認められた表示で、決まりの上で別の物として分けられてはいません。ただし、ゼロになるわけではありません。元の量の 10 パーセントまでは残りうるので、カフェインを控えている人は、量の目安を確かめてから選んでください。
この記事は、「デカフェ」と「カフェインレス」の違いが気になる人に向けて書きました。書き手はデカフェのコーヒーをまだ飲んでいないので、味の感想は書いていません。表示の決まりと、買う前に見る所だけをまとめます。豆そのものの選び方は「自分に合うコーヒー豆の選び方」が先です。
表示の決まり:90 パーセント以上除去
コーヒーの表示には、全日本コーヒー公正取引協議会の「レギュラーコーヒー及びインスタントコーヒーの表示に関する公正競争規約」があります。この規約に、次の決まりがあります。
| 決まり | 内容 |
|---|---|
| 表示できる名前 | カフェインを 90 パーセント以上除去したコーヒーは、「カフェインレスコーヒー」「デカフェネィテッドコーヒー」等と表示する |
| 想定している物 | コーヒー生豆からカフェインを 90 パーセント以上除去したもの。焙煎した豆からカフェインを除くことは想定していない |
| 位置づけ | 規約は消費者庁長官と公正取引委員会委員長が認定し、官報に告示されている。「カフェインレスコーヒー」と「デカフェネィテッドコーヒー」は、認められた表現 |
表は、同協議会が 2024 年 3 月に出した「CFT ニュース&息抜き」の説明をまとめた物です。この資料には、「カフェインレスとデカフェは異なる物だとネットにあるが本当か」という問い合わせへの答えもあります。答えは、両方とも認められた表示だ、というものでした。
「デカフェ」と「カフェインレス」は別の物?
規約が挙げているのは「カフェインレスコーヒー」と「デカフェネィテッドコーヒー」の 2 つの名前で、どちらも同じ基準(90 パーセント以上除去)です。この協議会の資料の範囲では、片方が「少し残る」でもう片方が「ほとんどない」といった区別は書かれていません。
お店や通販で見かける「デカフェ」は、「デカフェネィテッド」を短くした呼び方と考えるのが自然です(編集部の推定。この協議会の資料で引用されている規約の文には「デカフェ」だけの表記は出てきません)。商品によって、袋の表示に「カフェインレス」と書くか「デカフェ」と書くかは違っても、基準そのものは同じです。

カフェインはゼロではない
「90 パーセント以上除去」は、元のコーヒーのカフェインを 9 割以上取り除いた、という意味です。つまり、最大で元の量の 10 パーセントまでは残りうると読めます(編集部の整理)。
除去の方法は商品で違います。キーコーヒーの 2022 年の発表資料には、カフェインレスのインスタントコーヒーで、液体二酸化炭素抽出法(二酸化炭素を使ってカフェインを抽出する製法)を使い、カフェインを 90 パーセント以上除去したと書かれています。この製法は、豆へのダメージが少なく、風味の減少も最小限にとどめられると言われている、と同社は説明しています。
カフェインを控えたい理由は人によって違います。消費者庁は、子供、妊婦、授乳中の方、その他カフェインに敏感な方は摂取を控えましょう、としています。デカフェでも残りがあるので、控えている人は、飲む量や回数を消費者庁のページで確かめ、必要なら医師に相談してください(健康の判断は書き手にはできません)。
買う前に見る所
袋や商品ページで、次の 3 つを見ます(編集部の提案)。
| 見る所 | 理由 |
|---|---|
| 「カフェインレス」「デカフェ」などの表示があるか | 規約の表示。名前がなく「カフェイン少なめ」とだけ書かれた物は、基準の 90 パーセントに当たるか分からない |
| 豆か粉かドリップバッグか | 買い方と淹れ方が変わる。ミルがなければ粉かドリップバッグが手軽(「コーヒー豆と粉の違い」) |
| 除去の割合や方法が書かれているか | 書いてあれば、控えたい理由に合うか確かめる材料になる |
どこで買うか、袋の表示をどう読むかは「コーヒー豆の買い方」、ネットで買うときの見方は「コーヒー豆の通販の選び方」にまとめています。
味はどうなる?
この記事では、味の違いは書きません。書き手がデカフェを飲んでいないためです。飲んだ記録がそろったら、別の記事か、この記事の続きとして書きます。淹れてみて味が気になったときの見直し方は「酸っぱい・苦い・薄いときの直し方」で確かめられます。
まとめ
- 日本の表示では、カフェインを 90 パーセント以上除去したコーヒーを「カフェインレスコーヒー」「デカフェネィテッドコーヒー」等と表示する
- どちらも認められた表示で、決まりの上で別の物とはされていない
- ゼロではない。元の量の 10 パーセントまでは残りうる
- 買う前に、表示の名前・豆か粉か・除去の割合や方法を見る
次に読む
- 豆を選ぶ順番を知りたい →「自分に合うコーヒー豆の選び方」
- どこで買うか、袋の表示を読みたい →「コーヒー豆の買い方」
- インスタントとレギュラーの違い →「インスタントとレギュラーの違い」
出典・確認した資料
- 全日本コーヒー公正取引協議会「CFT ニュース&息抜き(3 月)」(2024 年 2 月の気になる問合せ。規約の「カフェインを 90 パーセント以上除去したコーヒー」の表示・施行規則第 3 条(4)イ・生豆から除去を想定・両方とも認められた表現)https://www.ajcft.org/news/up_files/20240325.pdf (2026-11-03 確認。PDF を画像にして読んだ)
- キーコーヒー ニュースリリース「インスタントコーヒー カフェインレス 2022 年 9 月 1 日より発売」(2022 年 8 月 3 日。液体二酸化炭素抽出法・90 パーセント以上除去・風味の減少を最小限にとどめられる製法と言われている)https://keycoffee.co.jp/cms/images/news/220803_3.pdf (2026-11-03 確認。PDF を画像にして読んだ)
- 消費者庁「食品に含まれるカフェインの過剰摂取について」(最終更新 令和 6 年 5 月 23 日。子供、妊婦、授乳中の方、その他カフェインに敏感な方は摂取を控える)https://www.caa.go.jp/policies/policy/consumer_safety/food_safety/food_safety_portal/other/contents_002/ (2026-11-03 確認)
